QCサークル 2021年2月号(No.715)


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困りごと1.集合研修ができない今まで私たちは当たり前のように,受講者に研修会場に来てもらい集合研修を行っていました。しかし,新型コロナウイルス感染拡大防止のために出張が禁止,3密を避けるために集合研修ができない・やりづらい,特に複数人が密集・密接するグループディスカッションができないという状況になっています。そこで昨今注目を浴びているのが「Web会議システム」を使った研修の実施です。従来は会議のための出張費削減を目的としてテレビ会議システムが注目を浴びていましたが,専用の機器を会議室に設置し専用回線を引くことが必要など,高額な設備投資が必要でした。しかし近年では,スマートデバイスの普及やインターネット環境の整備などに伴い,パソコン(PC)やスマートフォン,タブレット端末を用いてインターネット経由で接続する「Web会議システム」が普及し,一昔前に比べると,簡単にオンラインで会議を開催することができるようになりました(図・1参照)。図・1集合研修からオンライン研修へ◆Web会議システムとはWeb会議システムは,参加者が各自の場所からPC(パソコン)やスマートフォンを活用し,インターネットを介して会議に参加することで,相手の顔を見ながら議論をしたり,自分のPCの画面を相手に見せながら説明したりできる仕組みです。代表的なものには,Zoom,MicrosoftTeams,CiscoWebexMeetings,GoogleMeetsなどがあります。このWeb会議システムの機能をうまく活用すると,新型コロナウイルス感染拡大について心配することなく,オンラインでの研修を開催することが可能となります。使ってみるとわかりますが,参加者が全員で講義を聴いたり,参加者が質問したり,自分が行った演習の結果を発表したりすることはまったく問題なく行えます。◆Web会議システムの機能Web会議システムには,講師や受講者にとって研修実施・受講に必要な機能が備わっています。以下のような機能があり,講義のみか,講義+演習か,受講者に発表させるかなどの研修内容に応じて必要な機能を組み合わせて活用することになります。①講師:受講者の出欠確認,研修資料を表示した画面の共有,マイクのON/OFF,ビデオ(顔や姿を写すためのカメラ)のON/OFF,受講者からの質問への対応など②受講生:講師やほかの受講者の資料や話の視聴,マイクのON/OFF,ビデオのON/OFF,質問するための挙手やチャット(文字によるリアルタイムの会話),演習やグループディスカッションの結果の共有などイメージしてもらうために,MicrosoftTeamsとZoomの操作メニューを例示します(図・2参照)。メニューを操作することでマイクのON/OFF,画面の共有,出席者一覧やチャットを表示させることができます。ほかのシステムも配置は違いますが,ほぼ同様の機能が備わっています。24QCサークルNo.715


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