QCサークル 2019年11月号(No.700)


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日々の安全衛生日誌を活用して職場のコミュニケーションを活性化㈱小松製作所茨城工場㈱小松製作所茨城工場はコマツの中でも大型の鉱山向け建設機械の開発・生産のマザー工場です。「品質と信頼性」を追求し「企業価値」を最大化するという経営指針のもと,全員がSLQDC(S(安全),L(コンプライアンス),Q(品質),D(納期),C(コスト))の優先順位を守り,「品質第一でお客様に満足を」をスローガンに掲げ,つねにお客様目線での品質と信頼性に立脚した諸活動を展開しています。企業価値=取り巻く社会とすべてのステークホルダーからの信頼の総和1.QCサークル活動に関連した情報発信と共有化の事例を教えてください・安全に特化したゼロ災サークル活動(小集団改善活動)の改善事例を共有化当工場では,S(安全)を最優先として,職場の安全向上を目的としたゼロ災サークル活動を全職場で行っています(同じ職場単位でQCサークル活動も実施)。ゼロ災サークル活動は毎月15日を「安全の日」と定め,工場一斉の会合時間を設定して活動しています。活動テーマは災害リスクの低減・3S向上が主で,6件/年のテーマ完結を目標にしています。ゼロ災サークル活動を牽引する各リーダーは,外部機関による専門教育を年1回必ず受講し,安全の基本やリスクアセスメントについて座学とグループ演習で学び,職場の安全を支えるリーダーとして活躍しています。ゼロ災サークル活動で特に優秀な事例は,工場ゼロ災サークル発表会,さらにはオールコマツ安全大会で紹介され,コマツグループ全体に改善事例が共有化されていきます。・安全で始まった「安全衛生日誌」が職場のコミュニケーションツールへ発展当工場ではゼロ災サークル活動と連動して,各職場で安全衛生日誌による情報発信を長年続けています。日誌は紙媒体でゼロ災サークルメンバーが輪番制で毎日手書きで作成しています(図・1参照)。朝礼時の上司のメッセージの記録から始まり,業務中の出来ごと,終業後パトロールの結果までを記録できるフォーマットになっています。また,メンバーだけでなく上司も必ず日誌に目を通すことが義務づけられています。近年では日誌を職場でカスタマイズし個人KYマップや本日の指差呼称MVP,個人記入欄の専用スペースを設けるなど職場のコミュニケーションツールとしての重要度が増してきています。10QCサークルNo.700図・1安全衛生日誌の事例(部分は課長・センタ長のコメント)


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