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私はこうしてQCサークル活動を盛り上げています3.QCサークル活動の海外展開に向けて【背景】ナイナイづくしの全社推進事務局モノづくりの現場が海外に移管される中,海外拠点でも改善活動を通じた人材育成や職場活性化を行うため,QCサークル活動の導入展開が急務となってきました。1990年には,拠点責任者や事業本部の推進事務局からも海外の全生産拠点への導入展開の期待だけが大きくなっていました。【課題】見つけるのは,「人」・「モノ」・「金」・「時間」・「情報」・「権限」がなくてもできる方法海外拠点での導入は,各拠点のトップ(責任者)の理解をいかに得るかが課題でした。ところが当時は全社推進事務局といっても私1人体制です。人がいないばかりか,海外出張の予算もなく,本来であれば,海外拠点に出向いて説得すべきなのですが,移動リソースゼロの状態です。それでも,人がいない,お金がないことをできない理由にできず,何とかして海外拠点に導入展開できる方法を見つける必要がありました。【対策】“視点”を変え,“やり方”を変え,できることを考える自分が海外拠点に出向くことができないなら,拠点責任者が日本に来る機会をねらえばいい。そこで,その機会を調べたところ,各海外拠点責任者が来日して行う「海外拠点品質責任者会議」,「海外サービス責任者会議」,「世界環境会議」などがありました。しかし,その実施時期を調べると,開催月がバラバラ。そこで,各開催事務局部門と調整し,バラバラだった開催日を同じ週の中で開催していただくため,開催事務局が一番苦労されている宿泊と移動交通手段の手配を全社推進事務局が一手に引き受けることを提案しました。その結果,1週間の滞在期間の真ん中にQCサークル世界大会を開催し,未導入拠点の責任者にオブザーバーとして参加していただくことができました。QCサークル活動のすばらしさを体感していただいた責任者のおかげで,わずか2～3年で全生産拠点への導入展開が実現でき,その後も各拠点の自立した活動展開,拠点間ネットワークの強化や海外地域大会の開催など海外拠点の活動を盛り上げる原動力となりました。【ポイント】できないのは変えないから,変えるとできる海外拠点に出向くことができないならば,拠点責任者が来日する機会をとらえたことで,人もお金もない中,効率よく・効果的に海外展開を実現することができました。できないのは変えないから,視点を変え,行動を変え,意識を変え,できることはまだまだ見つかります。シャープ㈱では,組織再編後にQCサークル全社推進事務局がなくなりましたが,各事業所や海外拠点が主体となってQCサークル活動を盛り上げ活発に取り組んでいます。スキル競技会リーダーのための手法研修チーム育成キャンプ2018年2月号11
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