QCサークル 2020年7月号(No.708)


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体験事例1大塊コクス踏み潰し重量(回)(t)ローダー押込み回数ローダー踏み潰し重量ホイルロダ押込み回数め,押込み回数が増えると踏み潰し量も増加していました(図・4参照)。検証では「作業軽視」や「理解不足」という悪さを定量的に表し,できるだけ悪さ加減をわかりやすくすることが大事です。また,ここまでの検証内容は現状把握のステップで確認しておくべき内容でしょう。ワンポイントアドバイス図・4押込み回数と踏み潰し量10/2210/3011/1011/2110/2010/2811/511/1410/12出荷日(2017)6.要因の絞り込み検証ホイルローダーのバケット幅が左右タイヤ幅に比べ,90㎜しか広くないため,押し込むとバケットサイドの大塊コークスがせり上がり,タイヤ前に転がりやすく,踏み潰しも増えました(図・5,6参照)。45mmタイヤ幅2.390mmバケット幅2.480mm45mm押込み方向1300ローダーバケットサイド前タイヤ運転席大塊コークス大塊コークスバケットサイドせり上がり高さ図・5バケット幅とタイヤ幅踏み潰しは,掴み後,約300㎜の掴み残りがあり,次のトラックダンピング場所空けの2020年7月号353.現状把握大塊コークスは,保管された倉庫からトラックに積み込まれ,15バースで降ろされます。その後,クラブバケットで船内に積込み,積残しをホイルローダーで積上げ・押込み。以上の工程を出荷量終了まで繰り返します。この工程のホイルローダーによる積込み時に,踏み潰しが発生し粉化させていました(図・3参照)。出荷終了まで繰り返す。1.トラックダンピング2.ガット船掴み込み3.ダンピング場所空け積上げ・押込みガット船積込み作業ガット船・トラック・ローダー誘導・ダンピング位置指示・ガット船掴み込み指示掴み込み作業トラックダンピング作業図・315バース荷役作業学びどころコークス輸送時,今まで気にしていなかった「コークスを踏み潰して粉化させてしまう」という悪さに気づきました。「問題を問題と認識する」ことが大変重要な視点であり,「気づき」を活性化させるポイントでもあります。4.目標設定・要因解析ホイルローダー踏み潰しによる大塊ロス指数=0.14を“ゼロ”(大塊比率1%向上)にすることにしました。また,ホイルローダーによる踏み潰し発生要因を解析し,①「作業方法の軽視」,②「作業方法の理解不足」,③「設備・構造の不適合」の3項目に絞り込み検証に入りました。5.要因検証絞り込んだ要因について検証した結果,作業を軽視している,理解不足でホイルローダーが大塊コークスに上がり踏み潰す,ということがわかりました。設備では,運転席からタイヤに遮さえぎられ,タイヤ前の転がり落ち状況を確認できないまま押込み作業をしているた


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