QCサークル 2019年5月号(No.694)


>> P.8

こんな事例です石膏型で発生する手直しが必要となる切れ不具合に対し,事象を現地現物でよく観察し,関係者も巻き込んで,その発生メカニズムを解明し,粘度特性の見える化により見事に切れ不具合を撲滅した活動で,参考とすべき点の多い事例です。(型).~月期間:n=(%)(分)(%).期間:合計時間=~月分累積比率時間累積比率手直し数切れ気泡型欠け流し替え後板型手直し不良項目別パレート図切れ気泡流し替え型欠け後板型手直し時間のパレート図図・2手直し不良項目・時間パレート図また,表面切れが発生すると型が割れやすく,品物の引っつきの原因となることから作業ロスも増加するためテーマに取り上げました。3.現状の把握C473P後板型造型工程は,通常1型当たり45分ですが,仕上げ時に切れが確認されると手直しに20分かかり,1型当たり65分となります。切れの手直し作業は切れ発生箇所にステンレス棒にて傷を入れ,その後,石膏を埋め金原型サークルTOTOサニテクノ㈱中津工場●所在地:大分県中津市大字是則700番地●構成人員:男性12名●メンバー年齢:平均41歳●結成:1988年4月●テーマ歴:50件目●本テーマの会合回数:28回●1回の会合時間:60分(時間外)1.職場紹介中津工場は1968年に設立し,洋風便器や洗面器,手洗い器などの衛生陶器を年間70万個生産しており,私たちは技術課造型係に所属しています。造型係では,原料を流し込む石膏型,樹脂型,その型を造るための石膏型ケース,樹脂型ケースを製作しています。造型係のミッションは,品質のよい型を安定して後工程へ供給することです。2.テーマの選定過去3ヵ月の石膏型の手直し発生率は69.4%で,その中でもC473P後板型は,手直し発生率100%となっています。後板型における不良項目別手直し数は,切れ・気泡による不良数が全体の85%,手直し時間では,切れの手直しが全体の49%を占めています(図・1,2参照)。(型)302520151050期間:2016.3月~5月生産数手直し数C473P(後板)SK6(表型)SK7(裏型)L713(裏型)L714(裏型)L117(裏型)図・1石膏型手直し発生状況36QCサークルNo.694●第6061回QCサークル大会(九州支部北部九州地区主催)からの推薦勉強会と飽くなき原因追究により成果を上げた事例C473P後板型の型表面切れ対策体験事例1


<< | < | > | >>