QCサークル 2019年1月号(No.690)


>> P.6

事例改善活動の原点を見る!~障がい手帳を持つメンバーでQCサークルをはじめました~コニカミノルタウィズユー㈱会社紹介当社は,障がい者の方々の雇用を通じてその自立を支援する目的で2013年11月に設立された会社です。障がいを持つ社員が健常者社員と毎日当たり前のように,共に活き活きと働き,それぞれに付加価値を提供し合い,皆の成功を喜び合える職場を提供し,真のノ―マライゼーション※を実現すること,それが私たちの夢です。社員全員がそれぞれの特性・個性を発揮し,学び合い,成長すること,そして支援くださった皆様に,感謝の気持ちだけではなく目に見える付加価値という形で返していきたいと考えています。※ノ―マライゼーション:障がいの有無や高齢者といった年齢や社会的マイノリティといったことに関係なく,性格や権利などが保証された環境をつくっていく考え方。2018年7月現在,従業員数は121名,うち障がい手帳を持つ社員は80名です。事業はプリンティング業務,社史管理/スキャン業務,機密文書回収業務,自動販売機管理業務,カフェ/ショップ業務,環境サービス業務など,多岐にわたります。会社方針活動をはじめた動機2015年に当社社長自らが,外部でのQCサークル活動の発表会を聴講し,健常者の中に入って障がいを持つメンバーが一緒に活き活きと活動する姿に感銘を受け,親会社であるコニカミノルタ㈱のプロセス改善を推進している部門に支援を依頼し,会社全体でキックオフしました。特徴は,健常者の中に入って行う活動ではなく,メンバーが中心となって行う活動です。ここでいうメンバーとは,障がい手帳を持つ社員です。現在,メンバー80名14サークルで活動中です。支援方針現在,どういう規模でどんな活動が進んでいるかメンバーが中心となって行う活動でも,やはり迷うことが多くあります。そこではメンバーを指導する指導員の役割が重要です。指導員は各グループに配属されており,活動を行うメンバー,サポートするグループリーダーの役割をしっかりと決めて進めています。その役割に合わせた研修会も開いています。キックオフ初年度は「自分たちの仕事を良く(改善)しよう!」と,自分たちの仕事を見直す意味で活動をはじめました。2年目には,自分たちの活動がお客様のためにもなるとメンバーが気づき,自ら改善を率先して行う形になりました。今では,プロセス改善は最後までやり切るもの,そしてみんなで取り組むことで意識や行動の共有ができると,メンバー自身が必要な活動と感じています。プロセス改善を通じて,職場の輪ができています。10QCサークルNo.690


<< | < | > | >>