QCサークル 2018年12月号(No.689)


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連載講座職場の使命=品質保証を実現するためには,これらの「変動要因」に対する備えを整えることが必須です。業務の使命とその達成度合いの判定方法を見える化し,その実現のために必要な準備を整えて運用することを「日常管理」といいます。職場の使命を達成するうえで重要となるのはこの「日常管理」です。組織的な品質管理を構成する要素としては,そのほかにも将来に備えるための「方針管理」があります。両者の関係を図示すると図・1のように表すことができます。品質保証(顧客価値の創造)改善・革新小集団活動維持向上方針管理日常管理品質管理教育図・1維持向上,改善及び革新の実践における日常管理の役割・位置付け出典:JSQC-Std32-001:2013「日常管理の指針」P.7図・2日常管理と方針管理については本講座6月号で紹介していますが,特に日常管理については,以下に紹介する「QCサークル活動(小集団改善活動)」が深く関係しています。①QCサークル活動(小集団改善活動)現在は「QCサークル活動(小集団改善活動)」と表します。各社各様で名称は異なりますが,現場で一緒に仕事を担うみなさんが,グループを編成し活動していることが多いようです。QCサークル活動(小集団改善活動)の考え方を提唱したのは故石川馨先生(http://www.juse.or.jp/resource/)です。その名称が「QCサークル」というアルファベットや片仮名なので,国外から導入されたと誤解されることもありましたが,QCサークル(小集団改善活動)は日本オリジナルの活動の一つです。QCサークル活動は1962年創刊の『現場とQC』(現『QCサークル』誌の前身)からスタートしました。当初は主として製造業の現場での,工程能力向上や科学的な工程管理の実現を目的としていました。その後多くの職場でのQCサークル活動の経過から,QCサークル活動の目指す内容を明文化したのが次に示す「QCサークルの基本」です。52QCサークルNo.689


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