QCサークル 2018年11月号(No.688)


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国際QCサークル大会のはじまり国際QCサークル大会(英文名:INTERNATIONALCONVENTIONONQCCIRCLES(ICQCC))は,日本,韓国,台湾の3ヵ国・地域による東アジアQCサークル国際交流会が1976年に韓国で,1977年に台湾で開催されたのをきっかけに始まりました。日本で初めてとなるQCサークルの国際大会が1978年10月16日に「第1回国際QCサークル大会」として,東京・新宿の安田生命ホールで開催されました。この大会には,海外から179名,国内から240名の419名が参加し,J.M.JURAN博士,石川馨博士の両氏による特別講演,6ヵ国・地域から9件の体験談発表と工場見学交流会などが行われました。日本のバックグラウンドにあったQCサークル活動は,欧米ではそのままではできない,課長クラスがサークルリーダーになっているQCサークルが欧米にはある。しかし,人間性にあったやり方は世界中どこでも通用することである。そこで1976年,米国とブラジルへ行った時から“HUMANBEINGISHUMANBEING”というような言い方に変えた。人間にあった仕事のやり方,管理のやり方は世界中どこでも通用するものである。世界中の人間,労働者が,いやいや仕事をするのではなく,楽しく仕事ができるような状況に早くもっていきたいものである。今回のQCサークル国際大会を,その一つの節にしたいと思っている。[東京大学・石川馨博士(談)]㈶日本科学技術連盟創立五十年史より国際QCサークル大会の動向日本で開催された第1回大会以来,日本をはじめ韓国,台湾,フィリピン,タイ,インド,インドネシア,香港,マレーシア,中国,スリランカ,シンガポール,バングラデシュの13ヵ国・地域のコーディネーター国でアジアを中心として毎年開催され,来年の日本大会を含み合計41回を数えます(表・1参照)。その間,QCサークル国際大会への参加国数・発表件数ともに増加しています(表・2参照)。今日では,QCサークル活動は,製造業の製造部門を中心とした活動から,事務部門,営業部門,技術部門へ普及・拡大し,サービス業,通信業,電力業,小売業,病院,社会福祉施設などの様々な分野にも広がっています。さらに,日本で生まれたQCサークルが東南アジア諸国をはじめ,欧米諸国,南米諸国など,82ヵ国・地域で積極的に導入・推進され,それぞれの国・地域に合った活動が展開されています(表・3,図・1参照)。表・1国際QCサークル大会の開催国・地域第1回大会で特別講演をするJ.M.JURAN博士年都市名国名1976ソウル韓国1977台北台湾1978東京(第1回)日本1979ソウル韓国1980台北台湾1981東京日本1982ソウル韓国1983台北台湾1984マニラフィリピン1985東京日本1986ソウル韓国1987バンコクタイ1988台北台湾1989ニューデリーインド1990東京日本1991バリインドネシア1992ソウル韓国1993バンコクタイ1994香港香港1995横浜日本1996クアラルンプールマレーシア1997北京中国1998コロンボスリランカ1999マニラフィリピン2000シンガポールシンガポール2001台北台湾2002ラックノウインド2003東京日本2004バンコクタイ2005チャンウォン韓国2006バリインドネシア2007北京中国2008ダッカバングラデシュ2009セブフィリピン2010ニューデリーインド2011横浜日本2012クアラルンプールマレーシア2013台北台湾2014コロンボスリランカ2015チャンウォン韓国2016バンコクタイ2017マニラフィリピン2018シンガポールシンガポール2019東京日本国際QCサークル大会とは10QCサークルNO.688


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