QCサークル 2021年9月号(No.722)


>> P.12

カメの挑戦サークル㈱ブリヂストン佐賀工場●所在地:佐賀県三養基郡上峰町堤2100番地●構成人員:男性8名●メンバー年齢:平均48歳●結成:2017年1月●テーマ歴:5件目●本テーマの会合回数:6回●1回の会合時間:90分(時間外)1.職場・サークル紹介当工場はタイヤの骨格として使用されるスチールコードを全世界に出荷し,さらにマザー工場としての責務も担っています。私たちのサークルは中堅とベテランで構成されています。今回のテーマを選定する際,メンバーとワイガヤ会合を繰り返しているうちに,熱い討論まで発展し,潜在的問題を取り上げることとなりました。マンネリ化を痛感しつつ,きちんと顕在化するために,数値化・見える化などを行い,活動を開始しました。2.テーマの選定前工程の伸線工程では,ワイヤの下処理として5.5㎜の鋼材を徐々に引き伸ばし,熱・メッキ処理を行い,3次伸線で0.15~0.3㎜まで細く引き伸ばします。その後,私たちのより線せん工程でワイヤをロープ状に撚より合わせ,撚撚り上げを繰り返して,スチールコードを製造します。撚り上げられたコードは,要求された長さに巻き取って製品化・梱包を行い,タイヤ工場へ出荷となります(図・1参照)。上位方針に基づいて,「ありたい姿」を追究していく中で,隠れた問題を顕在化することに気づき,マンネリ化のテーマを3つに絞32QCサークルNo.722こんな事例です発生した現象の複数の要因を見つけ出し,2つの要因の複合的な影響で不具合が発生することを突き止め,改善に結びつけた事例です。技術的な裏づけと粘り強い活動が大変参考になります。り,その中から「超大型サイズFPFコード外れ掛け直し作業ZD活動」を選定して取り組むことにしました。前工程ライン原材料〜次伸線工程熱・メッキ処理工程次伸線工程引き伸ばす熱処理メッキ処理引き伸ばすの程ち工た当私担撚線工程【鉄鋼材】Φ5.5mm後工程ライン製品化工程)〜撚り合わせ(製品化指定長さ(イメージ)ロープ状に撚り合わせるΦ1.0〜真鍮メッキ℃Φ〜出荷工程製品梱包出荷タイヤ工場乗用車トラック/バススチールコードゴム用図・1スチールコードの工程OR7B(超大型)マシンの特徴として,撚られた複数のコードを弓フライヤー内に通線し,フライヤーの回転で材料を送り出して,集束部でさらに撚り合わせます。FPF(撚り合わせパーツ)というパーツにより,コードは型の3本ピンを通過しながら撚られます。この加工作業は品質の「心臓部」“くの字”●第6262回QCサークル大会(九州支部西部九州地区)からの推薦複合要因を調査して成果を上げた事例超大型サイズFPFコード外れ掛け直し作業ZD活動~潜在的問題解決によるありたい姿への挑戦~体験事例1


<< | < | > | >>