QCサークル 2021年5月号(No.718)


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事例1身近な問題を現場でしっかり検証することで,お客様の満足度を向上セミセルフレジの忘れ物を削減しようアクシアルリテイリンググループ㈱フレッセイ通町店チャレンジタイムサークル目標項目セミセルフレジ会計機の「クレジットカード」忘れ物件数を目標期限2018年6月20日までに2件クレジットカード固有の原因をなくして財布と同程度にしたい目標値推移6件2件対策前対策後目標値(件)86420全体の75%図・2忘れ物のパレート図と目標値累積占有率7550250(%)10086420n=8期間:2018年2月19日〜3月21日作成者:丸山クレジットカード財布セミセルフレジ会計機の忘れ物(件)「チャレンジタイムサークル」のみなさん①商品を登録②お客様を会計機へ案内③商品を会計機へ移動④会計機で支払⑤サッカー台で袋詰め図・1セミセルフレジの仕組みレジ担当者お客様1.会社紹介・サークル紹介当社は群馬県,埼玉県,栃木県に51店舗のスーパーマーケットを展開する会社です。通町店は栃木県足利市にあり,私たちの「チャレンジタイムサークル」は,商品のレジ会計や商品の包装を担当するチェッカー部門に所属するメンバーで構成されています。サークルはリーダーをはじめ16名で活動していますが,勤務時間の異なる交代制勤務なので全員でのミーティングができず,議事録や連絡ノートを使い全員参加できる工夫をして活動しています。2.テーマ選定の背景ある日のメンバー同士の食事会で「最近,セミセルフレジの忘れ物が増えているよね」という意見がありました。それで早速,忘れ物の件数を集計すると月を追って増加していることがわかりました。セミセルフレジとは商品の登録から支払金額の案内を私たちが担当し,お支払いはお客様に行っていただく仕組みです(図・1参照)。そこでの忘れ物は,お客様にとっては大変困ることですので,テーマにすることにしました。件数3.現状把握と目標設定セミセルフレジ会計機の忘れ物のデータを見ると,クレジットカードが全体の75%を占め,残りの25%は財布ということがわかりました。そこで,目標をセミセルフレジ会計機のクレジットカードの取忘れ件数を現状の6件から,財布と同程度の2件と設定しました(図・2参照)。4.要因解析と検証特性要因図によって要因解析を行い,さらに三現主義で,実際のレジの現場において現物の会計機を使用しながら,お客様が現実にされている操作をして検証しました。そこでわかったことは…①カードを取る案内もなく,音もなく,静かに出るのでカードが出たことに気づきにくい。②レシート発行の音が大きく,お客様はピンポン音に気を取られてカードを忘れてしまう。という2つの要因に絞られました。レシートの発行音については,お客様へ聞取り調査をすると「大きな音に気を取られる」という意見が多く原因であると裏づけられました。10QCサークルNo.718


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