QCサークル 2019年11月号(No.700)


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体験事例1ワンポイントアドバイス(不良が多いのは)工程が難しい,という声に基づいて数値化を試みているので,不良率を難しさの数値化項目に加えてもあまり意味がありません。単純に各工程の標準習得期間を難しさと考えてよいでしょう。はんだ付け作業の流れは,コイルに端子を仮組み,はんだ付けを行い,外観チェックとなります(図・4参照)。奥までしっかり入れるはんだを流し込む出来ばえを確認する図・4はんだ付け作業不良には高さ,飛散,ツノ,イモなどがありますが調査の結果,高さ不良が55%・飛散が40%を占めていることがわかりました(図・5参照)。作成日:2018年5月28日作成者:児玉2種類の不良にかたよってるんだね図・5不良の内訳高さ不良ははんだが端子上面を越える不良で,飛散ははんだが飛び散ることで白い樹脂部分が溶けてしまう不良です(図・6参照)。不良品3.目標の設定・活動の進め方目標は,はんだ付け不良率を4月実績の0.7%から9月末までにベテラン作業者の不良率と同じレベルの0.2%以下としました。サークル活動はそれまで開催時間がバラバラでしたが,時短勤務の千恵ちゃんができる限り会合に参加できるように昼休み前に変更し「会合後は全員で昼食をとろう!」というランチ前会合を開催するようにしました。学びどころこれまでのサークル運営の仕方に,メンバーが合わせるのではなく,メンバーに合わせて臨機応変に運営方法を変えています。4.現状把握千恵ちゃんは前職場ではんだ付け経験がありましたが「クランクセンサのはんだ付けは思うようにできず難しい」という悩みを聞き,工程の難しさの感覚を数値化して比較してみることにしました。数値化する項目を検討,全工程で共通の内容である不良率・習得期間・特殊工程を選択し数値化の基準を決めて全工程を比較するとはんだ付け工程がもっとも難しいということがわかりました(図・3参照)。ヵ月につき認定あり図・3工程の難しさの数値化図・6はんだ付けの良品と不良品高さ不良について品番別,作業者別で分析したところ品番にかたよりはありませんが,2019年11月号33


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