QCサークル 2019年10月号(No.699)


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体験事例1固定接点可動接点N図・3スイッチユニットの構造スイッチユニットのトランスミッションへの組付工程は,スイッチユニットを専用工具にセットし,固定接点幅の中心に可動接点がくるよう,位置決めレバーで角度を決めて組みつけます(図・4参照)。車両組付では,スイッチユニットを組みつけたトランスミッションを車両本体に組みつけ,シフトレバーのケーブルを接続します。異常が発生しても,取り外したスイッチユニットは正常なため,私たちは車両組付側に問題があるのではないかと仮説を立てて調査を行うこととしました。車両組付の知識がなく,車両への組付工程を実際に確認させてもらうこととしました。スイッチユニットバーがニュートラル位置もしくはパーキング位置でなければ始動できないようになっています。しかし,シフトレバーがニュートラル位置で始動できないという不具合が月平均1.25台発生していました(図・2参照)。出荷前の車両検査で発見され,不具合のある車が客先へ流出することはないものの,スイッチユニットを交換する作業が必要となります。取り外したスイッチユニットを再検査しても,動作試験,部品精度などすべて問題なく,異常を発見できません。こういった現象は,製造ライン別では,第1ライン・第2ラインで差はなく,A型の機種に集中して発生していました(図・2参照)。第1・第2ラインで散発発生X=1.25件/月X1112(月)8910発生台数12345672017年ライン別(台)0123(台)1050A型の機種のみで発生A型第12017年A型第2機種別B型発生台数図・2不具合発生の特徴(ライン)ワンポイントアドバイスA型で発生するがB型で発生しないという事実がわかったのであれば,A型とB型の違いについて少し解説し,それぞれの特徴からも分析しておきたいですね。スイッチユニットはトランスミッションに固定され,シフトレバーとケーブルで接続することで連動して動作する構造となっています。シフトレバーの位置によって可動接点の位置が変わり,始動条件を判断します(図・3参照)。位置決めレバーで可動接点の角度を決めて,ここにシフトケーブルを接続トランスミッション図・4スイッチユニットの組付方法すると,スイッチユニットをシフトケーブルに接続した時,接続ケーブルによって可動接点がわずかに引っ張られ,接点の位置が0.23度程度ずれることがあることがわかりました(図・5参照)。シフトケーブル組付可動接点が引っ張られる図・5組付の状態2019年10月号33


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