QCサークル 2019年8月号(No.697)


>> P.11

連載講座QC検定受検講座~3級から2級へ~連載講座「QC検定受検講座~3級から2級へ~」小委員会メンバー委員長:須加尾政一委員:遊馬一幸,井上研治,大津渉,鈴木秀男,中島健一第8回統計的方法の基礎5月号では統計的方法の基礎として,基本的な確率分布である正規分布と二項分布について学びました。8月号ではQC検定2級の入り口として,ポアソン分布,期待値と分散,統計量の分布,大数の法則と中心極限定理について勉強していきます。■ポアソン分布ポアソン分布は,ある発生頻度の低い出来事が一定時間に何回ぐらい起こるか,1単位当たりにいくつの欠点があるかなどを説明する時に用いられる離散型の確率分布です。二項分布B(n,P)において,nP=mを一定値に保ってn→∞,P→0とした極限の確率分布をポアソン分布と呼びます。たとえば,故障する頻度がわかっている機械について,一定単位中の故障がx回発生する回数などがこの分布に従います。ポアソン分布は,次式で表され,平均値(期待値)はE(X)=m,分散はV(X)=mで示されます。rP(X=x)==0,1,2,…)(m>0)mxx!m-me(x=nPn:ある期間に起きる回数,頻度,個数など,e:「自然対数の底」と呼ばれる定数e=2.7183P:発生確率1年間に平均0.5回故障する機械において,1年間に3回故障が発生する確率を求めてください。なお,不適合品が含まれる確率変数Xはポアソン分布に従うものとします。2019年8月号53


<< | < | > | >>