QCサークル 2018年12月号(No.689)


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特集頑張りを称たたえて成長につなげる工夫人は誰でも,褒められるとうれしいものですよね。個人が,サークルが,職場が,ありたい姿へ向けての目標を掲げ,それを達成すべく頑張っている(全力を尽くす,根気よくやる,懸命に努力する,初心を貫く,etc)ことを褒められると,「よし,頑張ろう」という意欲が湧いてきます。褒める/称えることは,マズローの欲求5段階説での第4欲求「承認欲求」を満たすことであり,モチベーションアップに有効に作用します。この「承認」には,次の3つの種類があります。•成長承認(努力を認める)上司が,部下の日常の努力に対して「いつも頑張ってるな」,「良い企画だった」などと一言声をかければ,部下は「自分のことをきちんと見てくれている」と感じ,承認欲求が満たされます。•成果承認(結果や水準を認める)工程改善で目標を大幅に上回る効果を出した,発表大会で金賞を受賞したなど,結果が承認された時に承認欲求が満たされます。•存在承認(存在を認める)挨拶や名前を呼ぶ,食事に誘うなどの行為が,存在承認にあたります。自己実現の欲求承認(尊厳)欲求社会的欲求安全の欲求生理的欲求マズローの欲求5段階説第4段階「承認(尊厳)欲求」「承認」•成長承認…努力を認める•成果承認…結果を認める•存在承認…存在を認めるモチベーションの向上・維持のためには,このような3種類の承認欲求を上手に満たすことが大切であるといえます。QCサークル活動においては,全社発表会などの場を設け,所定の基準で審査し,優秀な成績のサークルを称えていますが,今回の特集では,このような称え方とは別に,社員やサークルの頑張りを種々の観点からとらえ,効果的な称え方を工夫して,頑張っている人たちのやる気を喚起している事例を紹介します。QCサークル活動の事務局や上司の方々に,種々の称え方の事例を参考にしていただき,自社展開の一助になればと思います。(藤本高宏)東海編集小委員会12月号特集メンバー委員長/藤本高宏委員/小笠原三枝子,鈴井正巳,鈴木徹,鈴木則子,田中亮栄,戸屋一彦,野中恵子,八木雅弘,山田益久,米田哲也,渡辺正志2018年12月号9


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