QCサークル 2018年6月号(No.683)


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56QCサークルNO.683モノやサービスの品質は「企業(組織)全体」でつくり込まれます。6月号では対象を企業とし,企業全体で品質をつくり込み,これを維持するためのプロセスとして,方針管理と日常管理を解説します。「なぜ製品の品質をつくり込むのに企業全体を考える必要があるのか?」,「品質をつくり込むのは製造現場の固有技術と手法(QC七つ道具など)の知識さえあれば十分ではないのか?」など,疑問に思う読者がいらっしゃるかも知れません。ここで,新製品の開発からその生産までをイメージしてみましょう。一般的に新しい製品は,顧客ニーズを調査し(マーケティング部),把握したニーズから図面をつくり(設計部),図面から工程を設計し(生産技術部),実際に製品がつくられます(製造部)。()内に企業における組織の種類を示しましたが,一つの製品をつくるためには様々な部門を渡り,様々な役割の人間が携わります(情報のリレー)。品質をつくり込むためには,このような「情報のバトン」がうまく渡らなければならないのです(図・1参照)。この「情報のバトン」をうまく渡すためには,企業全体を一つのチームにしていかなければなりません。方針管理と日常管理の実施により企業全体を一つにすることは,最終的にモノやサービスの品質向上につながります。第6回方針管理と日常管理QC検定受検講座連載講座連載講座「QC検定受検講座」小委員会メンバー委員長/松田啓寿委員/遊馬一幸,大津渉,木内正光,長塚豪己,平野綾子図・1情報のバトン’18年_6月号_連載講座_5.17.INDD5618/05/1710:53


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