QCサークル 2021年7月号(No.720)


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解析力向上のための基本的考え方1.統計とデータ品質管理や工程改善では,単にこれまでの経験や勘だけでなく,事実をデータでとり,そのデータを整理して,次のアクションに結びつけていくことを重視しています。正しい判断を下すためには,データを統計的に処理することが必要であり,データから情報を適切に引き出す道具が,各種の統計的手法となります。2.データの種類データには,数値データと言語データがあり,数値データは「計量値」と「計数値」に分けられます。【計量値】【計数値】【言語データ】連続量として測定できる値です。例:長さ,重さ,強度,時間,圧力など個数を数えて得られる値です。例:不良品の数,人の数,設備の数など数値化しにくい「大きい,小さい」などの言語で表されたデータのこと計量値計数値データ数値データ言語データ図・1データの分類3.統計的手法の活用場面問題解決において「QC七つ道具(Q7)」,「新QC七つ道具(N7)」,その他の手法は下記の表のように使われます。手法問題解決手順123456789テーマの選定現状の把握目標の設定活動の計画要因の解析対策の検討対策の実施効果の確認標準化Q7パレート図数値特性要因図言語グラフ数値チェックシート数値●●●●●●●●●●●●●●●事例散布図数値●●解説事例ヒストグラム数値●●●●N7解説管理図親和図連関図系統図マトリックス図PDPC数値言語言語言語数値言語アローダイヤグラム言語マトリックス・データ解析数値SQC解説事例単相関単回帰数値解説実験計画法数値●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●4.各種統計的手法の解説今回は身近で特に有効な「ヒストグラム」,「マトリックス・データ解析」,「単相関・単回帰」,「実験計画法」の4つを紹介します。(1)ヒストグラム…データのばらつきの姿を見ることができます。『安定した工程における品質達成能力』⇒定量的に表す2つの指標[Cp/Cpk]を紹介します。Cp・Cpkはペアでチェックすべし!ばらつきばらつき+カタヨリCp,Cpk=1の時,約99.7%のデータがちょうど規格内に収まります10QCサークルNo.720


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